兄弟げんかのとき、すぐに白黒をつけないほうがいい理由
兄弟げんかが始まると、早く収めたくてどちらが悪いかをすぐ決めたくなることがあります。
その場をおさめるためには必要なこともありますが、毎回それだけだと、子どもは自分の気持ちや相手の気持ちを考える前に話が終わってしまいます。
白黒だけで終わらないやり取りがあると、子どもは人との違いに向き合いながら考える力を育てていきます。
AppleとGoogleの認定教育者。デジタル庁のデジタル推進委員。名古屋大学で教育方法学研究に取り組んだ探究学習の専門家。子どもが自分で問いを持ち、考えたことを言葉にできる学びを大切にしています。
この記事では、次のことをお伝えします。
- 白黒を急ぎたくなるのは自然なこと
- すぐに決めすぎないほうがいい理由
- 家庭でできる関わり方
- 考える力は人との違いの中でも育つ
- みらゼミが大切にしていること
子どもが自分の言葉で考えようとする場面は、日々の会話の中にたくさんあります。家庭でうまくいかない日があっても、問いを大切にする姿勢は少しずつ伝わっていきます。
白黒を急ぎたくなるのは自然なこと
兄弟げんかが始まると、早く収めたくてどちらが悪いかをすぐ決めたくなることがあります。忙しい時間ほど、その場を早く終わらせたいと思うのは自然なことです。
ご家庭で子どもと向き合っていると、こんな場面はありませんか。
- どう答えればよいのか、その場で迷ってしまう
- 急いでいると、会話を早く終わらせたくなる
こうしたやり取りは、多くのご家庭にある自然な場面です。
子ども同士のぶつかり合いには、その場の出来事だけでなく、それぞれの気持ちや言い分があります。片方から見るといやだったことでも、もう片方には別の思いがあることも少なくありません。
その場をおさめるためには、止めることが必要な場面もあります。けれど、毎回どちらが悪いかだけで終わると、子どもは自分の気持ちや相手の気持ちを考える前に話が終わってしまいます。
兄弟げんかは面倒な時間に見えますが、人との違いがはっきり出る場面でもあります。そこを全部白黒だけで片づけると、考える機会も一緒に小さくなってしまいます。
すぐに決めすぎないほうがいい理由
すぐに決着をつけたくなるのは自然なことです。毎日の生活の中では、早くおさまってほしい場面もあります。
ただ、毎回どちらが悪いかだけで終わると、子どもは自分の気持ちや相手の気持ちを考える前に話が終わってしまいます。「悪いほうを決める話」だけになると、自分は何がいやだったのか、相手はどう感じたのかを考える時間が残りにくくなります。
人との違いに向き合う時間は、思っている以上に学びの多い時間です。自分と相手の感じ方が同じではないことを知ることも、子どもにとっては大切な経験です。
もちろん危ないことや強い言葉が出ているときには、すぐ止めることが必要です。そのうえで、あとから少しでも気持ちや理由を言葉にする場面があると、けんかの残り方は変わっていきます。
同じ場面でも、言葉の選び方が変わると子どもの反応は少しずつ変わっていきます。
つい起こりがちなこと
- 大人が先に答えを言ってしまう
- 会話がすぐに終わってしまう
学びにつながりやすい関わり
- すぐに答えを言わず、子どもの言葉を待つ
- どう思ったのかを聞いて会話を続ける
家庭でできる関わり方
「何がいやだった?」「相手はどう思ったかな」と聞くと、子どもは出来事の外側にある気持ちを考えやすくなります。最初からきれいに話せなくても、その問いがあるだけで見方が少し変わります。
その場を長引かせる必要はありません。短くてもよいので、「貸してほしかったんだね」「取られた感じがしたんだね」と気持ちを言葉にしてもらえると、子どもは自分の中のもやもやをつかみやすくなります。
すぐに「あなたが悪い」で終えるのではなく、「どうしたらよかったと思う?」と聞いてみると、そのあとまた同じことが起きたときの考え方も少しずつ育っていきます。
白黒だけで決めないやり取りは、相手との違いを理解する力にもつながっていきます。自分の気持ちを持ちながら、相手にも別の思いがあると知ることは、対話の土台になります。
考える力は人との違いの中でも育つ
白黒だけで終わらないやり取りがあると、子どもは人との違いに向き合いながら考える力を育てていきます。自分の気持ちを言うことと、相手の気持ちを想像することの両方が少しずつ育っていきます。
人との違いを受け止めながら考える経験は、学校や社会の中でも大切な力になります。友だちとのやり取りでも、意見の違う相手と向き合う場面でも、その力は生きてきます。
家庭での小さなやり取りの中にも、その土台は育っていきます。兄弟げんかは大変ですが、考える力や言葉にする力を育てる入り口にもなり得ます。
「すぐに正解を決める」より、「それぞれに何があったのかを少し見てみる」。その姿勢があると、子どもは前より人との違いに向き合いやすくなっていきます。
ご家庭での関わり方と教室での学びがつながると、子どもの言葉や表情は少しずつ変わっていきます。ここからは、みらゼミが授業の中で大切にしていることをお伝えします。
みらゼミが大切にしていること
みらい人材ゼミナールでは、子どもが自分の考えを持ち、相手の言葉も受け取りながら学ぶ時間を大切にしています。
問いを持ち、自分で考え、言葉にする学びは、人との違いに向き合う場面でも生きてきます。自分の考えだけでなく、相手の言葉も聞きながら考えられることが、探究の中でも大切だからです。
家庭でのやり取りも、その学びにつながる大切な入口になります。兄弟げんかのような身近な場面の中にも、対話の土台を育てる時間があるのだと思います。
みらゼミでは、子どもが自分で問いを持ち、考えたことを言葉にしていける授業を大切にしています。
ご家庭での関わり方とあわせて、子どもの学び方を育てる場を探している方は、ぜひ授業の雰囲気をご覧ください。