指示を待ってしまう子に、家庭でできる関わり方

指示を待ってしまう子に、家庭でできる関わり方

何かあるたびに「次はどうするの?」と聞いてくる子を見ると、自分で動けるようになってほしいと思うことがあります。

親としては、少しずつ自分で考えて進めてほしいと願っているのに、毎回確認を求められると、どう関わればよいのか迷います。けれど、指示を待つ姿の奥には、怠けているというより、失敗したくない気持ちや、自分で決めることへの不安が重なっていることもあります。

小さな場面で自分で選び、自分で決める経験が積み重なると、子どもは少しずつ動き方を見つけていきます。家庭でのやり取りにも、そのきっかけがあります。

この記事を監修した人
みらい人材ゼミナール塾長 大依
大依広宣
みらい人材ゼミナール塾長

AppleとGoogleの認定教育者。デジタル庁のデジタル推進委員。名古屋大学で教育方法学研究に取り組んだ探究学習の専門家。子どもが自分で問いを持ち、考えたことを言葉にできる学びを大切にしています。

この記事でわかること

この記事では、次のことをお伝えします。

  • すぐ答えを求めるように見えるとき
  • 先に決めすぎないほうがいい理由
  • 家庭でできる関わり方
  • 自分で決める力はどう育つか
  • みらゼミが大切にしていること
みらい人材ゼミナール塾長 大依
大依塾長

子どもが自分の言葉で考えようとする場面は、日々の会話の中にたくさんあります。家庭でうまくいかない日があっても、問いを大切にする姿勢は少しずつ伝わっていきます。

すぐ答えを求めるように見えるとき

何かあるたびに「次はどうするの?」と聞いてくる子を見ると、もっと自分で考えてほしいと感じることがあります。靴下をはく順番、宿題の始め方、明日の持ち物。大人から見ると小さなことでも、子どもにとっては一つひとつが確認したいことに見えている場合があります。

ご家庭で子どもと向き合っていると、こんな場面はありませんか。

  • どう答えればよいのか、その場で迷ってしまう
  • 急いでいると、会話を早く終わらせたくなる

こうしたやり取りは、多くのご家庭にある自然な場面です。

こうした姿は、やる気がないというより、間違えたくない気持ちの表れであることがあります。以前に違うやり方をして注意された経験がある子は、とくに「自分で決めて違っていたらどうしよう」と思いやすくなります。失敗したくない気持ちが強いほど、人に確かめてから動こうとしやすくなります。

低学年の子は、自分で順番を組み立てたり、どれを先にやるかを選んだりする力がまだ育っている途中です。だからこそ、大人には簡単に見えることでも、子どもには迷うことがあります。そこを見落としてしまうと、「どうしてこんなことまで聞くの」と受け取りやすくなります。

指示を待つ子は、何も考えていないわけではありません。むしろ、どうしたらよいかを確かめたい気持ちが強い子とも言えます。そこを丁寧に見ていくと、関わり方は少し変わってきます。

先に決めすぎないほうがいい理由

大人が先に全部を決めてしまえば、その場は早く進みます。時間がない朝や、早く終わらせたい夕方には、そのほうが楽に感じる日もあります。それでも、それが続くと、子どもは自分の考えを出す前に人の答えを待つ形に慣れていきやすくなります。

自分で決める力は、急に育つものではありません。小さな場面で迷い、選び、やってみる経験を繰り返しながら育っていくものです。毎回先に答えが出てしまうと、その場面が減ってしまいます。

大切なのは、全部を一人でやらせることではありません。自分で考えてみる場面を少し残すことです。「どうしたらよいか分からない」と感じたときに、すぐ答えを渡すのではなく、一度だけ子どもの考えを聞く。それだけでも、会話の向きは変わります。

時間がかかるように見えても、その時間の中で子どもは「自分はどうしたいか」を少しずつ考え始めます。そこが、自分で動く力の入り口になります。

同じ場面でも、言葉の選び方が変わると子どもの反応は少しずつ変わっていきます。

つい起こりがちなこと

  • 大人が先に答えを言ってしまう
  • 会話がすぐに終わってしまう

学びにつながりやすい関わり

  • すぐに答えを言わず、子どもの言葉を待つ
  • どう思ったのかを聞いて会話を続ける

家庭でできる関わり方

「あなたはどうしようと思う?」と一度返してみると、子どもは自分の考えを出す場面を持ちやすくなります。いきなり広く聞くと難しい子には、「先に宿題とお風呂、どっちにする?」「この二つならどちらからやる?」と選びやすい形にしてもよいと思います。

選択肢を少なくすることは、自分で決める力を弱くすることではありません。いまの子どもに合った大きさで選ぶ場面を作ることです。大きすぎる問いは答えにくくても、小さな問いなら答えられる子は多くいます。

子どもが決めたあとに、「それにしたんだね」「そう考えたんだね」と返すことも大切です。正しいかどうかをすぐ判断するより、考えて選んだことを見てもらえた感じが残ると、子どもは次も自分で考えやすくなります。

もちろん、毎回うまくいくとは限りません。違う選び方のほうがよかった場面も出てきます。そんなときも、「どうしてそうしたの?」と聞いたうえで一緒に見直していけると、失敗がそのまま考える経験になります。

自分で決める力はどう育つか

小さな場面で自分で選び、自分で決める経験が重なると、子どもは少しずつ動き方を見つけていきます。最初は時間がかかっても、同じような場面をくり返すうちに、「このくらいなら自分で決めていい」と感じやすくなります。

自分で考えてから人に相談する経験が増えると、子どもは少しずつ自分で進む感覚を持ち始めます。相談しない子になるのではなく、自分の考えを持ったうえで相談できる子に近づいていきます。

その力は、勉強の場面だけでなく、人との関わりや日々の選択の中でも支えになります。自分で考えたことを言葉にできる子は、相手に頼るときにも、前より伝えやすくなります。

自立は、急がせて身につくものではありません。家庭の中で「自分で考えてみても大丈夫」と感じられることが、その土台になっていきます。

みらい人材ゼミナール塾長 大依
大依塾長

ご家庭での関わり方と教室での学びがつながると、子どもの言葉や表情は少しずつ変わっていきます。ここからは、みらゼミが授業の中で大切にしていることをお伝えします。

みらゼミが大切にしていること

みらい人材ゼミナールでは、子どもが受け身で待つのではなく、自分で問いを持ち、自分で考えて動く学びを大切にしています。与えられた正解を受け取るだけでなく、自分の考えを言葉にしながら進む経験が、主体的な学びにつながると考えているからです。

教室でも、すぐに答えを渡すのではなく、子ども自身がどう考えているのかを確かめながら進めています。そうした時間があると、子どもは「先生の答えを待つ」だけではなく、「自分でも考えてみる」感覚を持ちやすくなります。

家庭での小さなやり取りも、その土台を育てる大切な時間です。全部を任せることではなく、考え始めるきっかけを残すことが、子どもの自分で動く力につながっていきます。

みらゼミでは、子どもが自分で問いを持ち、考えたことを言葉にしていける授業を大切にしています。

ご家庭での関わり方とあわせて、子どもの学び方を育てる場を探している方は、ぜひ授業の雰囲気をご覧ください。

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